本日はお仕事をちょっとだけ早退させて頂き、「新たな商流をつかむ~農業の未来を切り拓く術を学ぼう~」と題した、山形テルサで行われる勉強会に行ってきました。
講師は(株)ファーム・アライアンス・マネジメント代表の松本武氏。
私の家は農家ではありません。
現在私は農業をやっていませんし、今後もやる予定もありません。
しかしながら「今後寒河江市がどうやって稼いでいくか」を考えると、やっぱり農業は大事な資源の一つ。
そういう観点から本日は勉強させて頂きました。
内容を少しだけ記載したいと思いますが、まず農業だけではないところを少しピックアップしてみますね
●価格を追う時代から、売り場を取りに行く時代へ。廉価品と高級品では、売れる数は圧倒的に廉価品が多い。だから販売店でも売り場の面積が全く違う。そこそこのプライスで、売り場面積を取りに行かないと、売る事ができなくなってしまう。
●世の中の変化に気がつかず、漫然と生きている(仕事をしている)人が多い。そして決定的な状況になった時、初めて「これはやばい」と気がつくが、もう後の祭りである。
●チェックリスト通りなら事故は起きない・・・訳ではない。なにゆえそこをチェックするのか、背景と意味を理解する事、つまりは「感じる事」が必要。重要なのは「危険を感じる能力」。事故発生可能性を「感じる」。事故を起こしたらどんな末路になるかを想像する。そうなりたくないなら、何をすべきか常に感じる。リスクに対する感度を上げる。
●自分にとって都合の悪い(耳の痛い)情報を集める→それをいかに自分に都合の良いものにしていくか、解決していく事。

ちょっと農業的な方を。
●現在の農業就業者人口の平均年齢がどんどん上がっている。2020年には崩壊する。必然的に担い手1人あたりの、農家1件あたりの農地面積を拡大しなければならない。
しかし規模拡大する(できる)のは、主業農家(=農業取得が主・65歳未満の構成員がいる)しかいない。
ただし、どんどん拡大できる訳ではない。規模拡大には壁がある。米など約40ha、野菜など約20ha、施設園芸(果樹)など約2haをこえると、事業運営コストが急上昇する。ヒト・モノ・カネの管理が複雑になる「規模拡大の壁」。
●規模拡大しやすいのは、機械化が進んでいて、作業項数が少ないもの。代表的のは穀物類。逆に大規模化しづらいのは、作業項数が多く機械化が遅れている果樹。
●世界の食品安全の枠組みはもう既に決まっている(グローバルギャップ)。しかし日本はギャップが乱立状態(乱立=既得権益者がいる)。安全は共通=非競争分野。日本の乱立したギャップでは、流通もガラパゴス化し、世界と競争できない。

で、その後質疑応答と名刺交換した時に少しお話しした内容。
●水田は治水の上でも重要。また、穀物は大規模化しやすい。しかし現在米の消費量がどんどん下がっている。どこに売るのか?→現在世界の金融街で日本酒が人気(金融街勤務者=人にいろんな事を話したい・語りたい人が多い=良さを語れる日本酒が人気)。山形は美味しい米と美味しい水があり、その米と水で作られた山形の日本酒は「GI」(地域ならではの農産物や食品のブランド化を図る国の地理的表示保護制度。有名なところでは、フランスワインの「ボルドー」やイタリア生ハムの「パルマ」等)を取得。これをどんどん売り出せばいいのではないか?今消費されるワインの1%でも日本酒が奪えれば、酒米を作る田んぼがいくらあっても足りない状態になるのではないか?
そんな話などをさせて頂きました。

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