今回の騒動で思ったこと。
「自分自身の証を立てて民進党を立て直すために決断したはずだったのでは?所属議員や党員、サポーターの人はどう思っているんだろう?」
「やっぱり初動&ファーストインパクトが大事なんだな〜」

私の記憶だと、話は1年前の党代表を決める時期だったかと思いますが、蓮舫議員が二重国籍なのではないか?と取り上げられました。他者から見て明確にしないために、そこからずっと尾を引いていますよね。

まず1点目の問題点「二重国籍」。
日本は1985年の国籍法改正以降二重国籍を禁じております。
国籍法第14条(国籍の選択)
 外国の国籍を有する日本国民は、外国及び日本の国籍を有することとなつた時が20歳に達する以前であるときは22歳に達するまでに、その時が20歳に達した後であるときはその時から2年以内に、いずれかの国籍を選択しなければならない。
2 日本の国籍の選択は、外国の国籍を離脱することによるほかは、戸籍法の定めるところにより、日本の国籍を選択し、かつ、外国の国籍を放棄する旨の宣誓(以下「選択の宣言」という。)をすることによつてする。
本人も「二重国籍」だった事は認めています。よく一緒に出てくる「日本の国籍選択宣言したの?」って話は、この第2項によるもの。
罰則がないとは言え、法律で二重国籍は禁止。
差別や排外ではなく違法です。
国会議員は法律を作る人ですから、違法は論外。
補足的な、これは私見ですが、外務公務員法第7条「国籍を有しない者又は外国の国籍を有する者は、外務公務員(いわゆる外交官)となることができない」。国会議員の外国籍に関する条項はありませんが「外交の現場において、特に国益をかけて仕事をしなければいけないので外国籍を持っているものが外交官になれない」のなら、外交に携わる国会議員も同様だと私は思います。規定されている訳ではないので、補足だし私見ですが。

2点目の問題点「経歴詐称」
雑誌のインタビューで「自分の国籍は台湾」と話したり、テレビでは「在日の中国国籍の者として・・・」と言ったり、国籍に関しては様々お話しされていたようです。しかし選挙公報には「台湾籍から帰化」と過去3回記載し、演説などでも「生まれたときから日本人です」と言っていたそう(帰化したのに生まれた時から日本人というのは既に相容れないものなんですがね)。
公職選挙法第235条(虚偽事項の公表罪)「当選を得又は得させる目的をもつて公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する」。
学歴詐称で当選無効になった方はいらっしゃいますが、国籍に関しては判例がないそうです。
でも、学歴なんかよりも国籍ってもっと大きな問題だと思うんですけどね。

そうは言っても、国籍は自分が生まれた時なので覚えていないし、ハーフの方や親が日本人同士であっても外国で生まれたりすると二重国籍になったりと複雑なので、うっかりやしょうがないと思える部分はあります。悪意ある場合は除いてね。
国籍は大別すると、日本や中国など親の国籍で決まる「血統主義」と、アメリカやカナダのような生まれた場所で決まる「出生地主義」があるそうで、血統主義×ハーフだと生まれながらにして二重国籍、血統主義×ハーフ×アメリカで出産だと三重国籍になっちゃうのかな?

だから1年前に疑惑が出た時にもし二重国籍だったら(いや、だったんですけどね)「手続きが不備で台湾籍が抜けておりませんでした。すぐ手続きまします。また経歴も詐称していました。すいませんでした」って言って代表選から降りれば、たぶんこの話はここで終わっていたと思うんです。
その後説明が二転三転。しかも逆ギレだったり、重要なことなのに笑いながらの説明だったり・・・。
台湾籍が抜けていなかったことは本人も認め、その後「手続きをした」と口頭で説明(それも?がつくような感じでしたが)。
もし二重国籍でなくなったのなら、出生に疑惑をもたれたオバマ大統領や卒業に疑惑を持たれた小池都知事が証拠を出したように、口頭ではなくなにか形を出せばそれで終わりだったと思うんです。
しかしそれはせず、結局この疑惑は消えず、過去の発言がどんどん掘り起こされ、さらに疑惑は大きくなるばかり。

だからとは私は思いませんが、東京都議選で議席大幅減。
その敗因を総括し、日本国籍の選択宣言を証明するため「戸籍謄本をいつでも公開する用意がある。(家族のプライバシーを理由に謄本の公開を拒んできたが)懸念だった子供が成人したので、速やかに対応したい」と7月12日に述べました。
つまり「戸籍を迫られて公開する」のではなく、「自分自身の証を立てて民進党を立て直すため」に決断したはず。
しかし13日午後の記者会見では「戸籍謄本そのものとは言っていません」と話が変わり、しかも「特に我が国におきましては、戸籍というのは個人のプライバシーに属するものであり、差別主義者、排外主義者の人たちに言われて公開するようなことが絶対にあってはいけないと思っています。前例にしてはいけないとも思っています」と、証を立てるために公開すると自分で言い出した話が「差別主義者・・・」と、別な主張をしはじめ、他者を非難するような発言に。
その後さらに「台湾政府に対する国籍喪失申請書を出す」と変わる。

このように説明が二転三転するのはこの問題が出た1年前と全く同じだし、論点すり替えも同様。
だから「ピリッとしない」現状になっていると私は思うんです。
自身が二重国籍であるとの認識がありながら、それを意図的に隠していたのでは?と疑われる状況を作り出したのは結局ご自身であるし、「そうではない」ならば「日本国籍選択の宣言」の日付が載っているものを出して一蹴すればいいと思うんです。
しかしこのようになってまでも公開しないとなると、逆に「よっぽど戸籍謄本には知られてはまずい事が載っている」と誰でも思って悪い印象しか残らないので、最初から言わなきゃよかったのでは?って思うんですけどね。

ちなみに、義務である「日本国籍選択と外国籍放棄手続き」は立候補前に終えていたが、努力義務である「外国の法においての国籍離脱」はまだ終了していなかった小野田紀美参議院議員は、昨日「なお、外国籍喪失(離脱)の証明は、国籍法16条の“努力義務”を行ったかどうかの証明にしかなりません。私も米国籍喪失書類をお示ししましたがこれはあくまで補足です。国籍法14条の“義務”である日本国籍の選択を行ったかどうかは戸籍謄本にしか記載されません。」「つまり、国籍法に違反していないことを証明できるのは、国籍の選択日が記載されている戸籍謄本のみです。ルーツや差別の話なんか誰もしていない。公職選挙法および国籍法に違反しているかどうか、犯罪を犯しているかどうかの話をしています。日本人かそうでないかの話ではない。合法か違法かの話です。」とツイートされております。
「日本人かそうでないかの話ではない。合法か違法かの話です。」最後の一文は、この問題のそのものだと思います。

そして話は最初に戻ります。
「自分自身の証を立てて民進党を立て直すために決断したはずだったのでは?所属議員や党員、サポーターの人はどう思っているんだろう?」
「やっぱり初動&ファーストインパクトが大事なんだな〜」

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