DSC_2824昨日は神奈川県横浜市で行われた「社会イノベーション2014」に参加しておりましたが、今日明日は、神奈川県相模原市を会場に、全国のシティプロモーション関係者が一堂に会し、その効果的な手法や施策等についての意見交換、情報交換を行う「全国シティプロモーションサミット」に参加。
DSC_2860★株式会社ラップジャパン佐藤本部長の話より
・PRはまだまだ日本では宣伝と捉えられているが、企業・団体と社会の相互に利益をもたらす双方向コミュニケーション
・リーチ30パーセント以上のメディアはポータルサイト、ネットニュース、テレビニュース。紙はダメになったのか?そうではなく、ネットやテレビも元となるのはやっぱり新聞などの紙なので、やはり紙は大事。
・PRの手法は、時事性・具体性×社会性・公共性×新規性・意外性。これが揃っているとメディアは取り上げてくれやすい。足りなかったら企業や学校、官公庁とコラボで補完。

★はとバス江沢事業本部長の話より
・消費者は新しい価値の提案を待っている。物を買う消費者ではなく、この暮らしに提案するような潜在ニーズを提案。
・万人向けの企画は結局誰の心にも響かない(先月の一般質問で、ゆめタネ@さがえについて、同じこと発言しました)、ターゲットを明確に。
午後からは基調講演とパネルディスカッションがありました。

パネルディスカッションでは、弘前市長、大船渡市長、宇都宮市長、相模原市長の話がありました。
それぞれの町の取り組みがいろいろと発表されましたが、弘前市長の話で、「自治体運営は、もうやればいい、大過なく済めばいいではない。経営である。だから総合計画ではなく、弘前市経営計画。五ヶ年ではなく、市長の在任期間である4年の計画にした」というのは非常に納得できる一言でした。
また、「新たな着想をした人を、誰が褒めるのか?」「失敗をカウントするな、成功をカウントせよ」ゲストパネラーのJAXA川口教授のはやぶさ式思考法、「私が何をするか」基調講演の河井教授の言葉は、今後の行政の考え方として重要だと感じました。
ちなみに来年は弘前でシティプロモーションサミットがあるそうです。
また、このまとめを相模原市でそのうち報告するそう。いつかはわかりませんが、相模原市のウェブサイト要チェックですね。
DSC_2875その後各町の事例発表がありましたが、特に私が面白いと感じたのは北海道八雲町。アンテナショップは数あれど、なかなか賃料も大変だし、買い物感覚で来て頂く方に販売してもどれだけ地元をPRできているかわからない。またアンテナショップはありふれているので、マスコミなどには取り上げられない。
そんな中、八雲町はファンファンクションという民間会社と組んで(元々はファンファンクションの社長がたまたま八雲町の知人から、「うちの地元は知られていないけど美味しいものがある」と海産物をもらったのがきっかけとか)、ご当地酒場を東京都内に三店舗出店。現在この会社は「ご当地酒場 北海道八雲町」が3店舗、「佐賀県三瀬村 ふもと赤鶏」が3店舗、「牡蠣酒場 北海道厚岸」が2店舗、ご当地酒場 青森県むつ下北半島1店舗などを経営している
「ご当地酒場北海道八雲町」で提供されるのは海産物や農作物、牛乳など100%八雲町産。町にとっては家賃や人件費(お店のスタッフがしっかりと説明してくれる)がかからず、地産、地元商品を直接消費者にPRでき、マスコミにも取り上げられ、なにより買ってもらっているので地元農作物の売り上げも上がる。しかも生産者は「あのお店に自分の育てた農水産物を出したい」と頑張っているという。またお店としては町公認というお墨付きで営業でき、市場よりも新鮮な食材が手に入り、今非常に重要となっている販売する上でのストーリー(これはこんなところで育てられている、こんな人が育てている)もできる。さらには訪れるお客さんは安いお値段で美味しい料理を味わえるのだから、三方良しの取り組みである。
その後の情報交換会で、八雲町をはじめ、ご当地酒場を12店舗経営している社長さんにお話を伺いました。というのも、私の持論は「6次産業化というのは何も設備投資をしてジャムなどの加工品を作ることではなく(それできればいいけどお金かかるからね〜)、消費者やお店の方に求められているものを創って提供すること」だと思っているので。
「どんな農作物なら、お店で使いたいと思いますか?」
「とても珍しい物、例えばなすならものすごく長いとか、天狗ナスみたいな形が明らかに違うもの、他にないもの。あとは、美味しさを数値化できているもの。 例えば、今お店で使っている佐賀の玉ねぎ(佐賀のご当地酒場もやっていらっしゃいます)は、糖度11度以上でいちご並みの甘さ。それ以上に甘い玉ねぎもあると思うけど、きちんと数値化されていると、店員や看板がお客様に語れるから(いわゆるストーリーがある商品ということね)」だそうです。
これまで6次産業を勉強してきた私としては思ったとおりのお答えでしたが、農業すらしていない私の言葉と違い、ご当地酒場を12店舗経営している人との言葉では重みがあると思うので、生産者の方へこういったことを言っていたという事例にしたいと思います。

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