最終日におじゃましたのが高知県 高知市。こちらでは「高齢者が行う介護ボランティア活動に対するポイント付与制度」について勉強させて頂きました。
高齢者の社会的孤立を防ぐために高齢者の見守りや場所をつくる取組等いろいろとあるが、高齢者といってもあまりにも若い、元気な高齢者はたくさんいる。データによると60歳以上の人はグループ活動(地域活動)やNPO活動への関心が高く (グループ活動に参加したい人は70.3%、NPO活動に関心のある人は56.1%)、何らかのグループ活動に参加している人の方が、参加していない人より生きがいを感じることができるとのこと。
 今後一層の少子高齢化が見込まれる中で、元気な高齢者には地域において支えられる側ではなく支える側として活躍してもらうことが期待される。またこういう活動に参加する事によって、元気な高齢者の出番が多くなり、社会的孤立の防止にもつながる。高齢者のボランティア活動を支援する地方自治体や市民団体等は各地で見られているが、今回は活動時間に応じて換金可能なポイントを付与する「介護支援ボランティア制度」をまもなく導入しようという高知市にお伺いした。
高知市では介護支援ボランティア制度の対象者を「介護保険第1号被保険者(65歳以上)で要支援・要介護の認定を受けていないもの」としている。このため例えば生活保護を受けている人も対象になり、要支援・要介護認定を受けていないものとすることで、健康な方へ少しでも還元できるようにという仕組みになっている。またこちらで特徴的なのはボランティアだけではなく、市で10年ほど前から取り組んでいる「いきいき百歳体操・かみかい百歳体操」への参加も、ポイント対象となっているところだ(ただし1日1ポイント、最大40ポイントまでと、ボランティアよりも制限がある)。
今回話をお伺いして特に感じたのは、10年前から取り組んでいる「いきいき・かみかみ百歳体操」がベースとなっているのではと言う事。介護予防事業として現在市内300カ所・約4500人参加し、そちらで体操と言うよりも高齢者のコミュニティーが出来上がっている事だと思う。全国で取り組まれているこのようなポイント付与制度は、これだけを目当てにすると言うよりも、誰かと一緒に活動していたい・自分らしくいきいきと生きたい(マズローの社会的欲求、尊厳欲求、自己実現欲求)という願いを少しだけ後押しするためのものではないかと感じました。

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