今日はお隣河北町の、あら玉で知られる和田酒造の蔵開きに行ってきました。
こちらの蔵開きは今年で12回目になるそうで、毎年2月の第1土曜・日曜に行っているそう。
インターネットや蔵で出している「玉ちゃん通信」などで募集(各日40名)をするそうなんですが、ここでしか飲めないようなお酒が飲めてしかも無料と言うこともあり、リピーターも多く(今回は半数の方がリピーターとのこと)、すぐに満員になってしまうこともあるのだそう。
開始時刻の13時30分におじゃますると、会議室は超満員。
県外の方もいらっしゃるようで、見渡すと女性がほぼ半分ぐらい。しかも若い女性ばかりで外国の若い女性(後で聞いたらALTなんだそう)もいた。
最初に9代目(と、現社長の8代目が言っていた)の和田茂樹さんが、お酒や酒蔵について説明。でも正直、皆さんの様子を見ていると、「早く蔵に行きたい」というか、「搾りたてを試飲したい」感がありありとしていて、話も聞こえているのかいないのか。

ちなみにこの蔵開きは、酒造り真っ最中の酒蔵見学としぼりたての新酒の試飲ということで行われているそうですが、酒造りは冬が本番。
理由は、
1)原料となるお米が秋にできるから
2)お酒を作る杜氏や蔵人は通常は農業をやっていて、農閑期の冬だけ手伝えるため
などもありますが、最も大きい理由は「温度」。
今でこそ温度管理ができるサーマルタンクがあるので1年中お酒を造ることもできますが、冬は寒さのため微生物の活動が弱くなり、お酒に関係のない微生物を減らしてくれる(空気がきれいともいいます)のと、寒いと酒のもろみがゆっくりと発酵するためお米のデンプンを酵母がじっくりと旨みやフルーツのような香り、アルコール、そして炭酸ガスに変えてくれるから(あったかくて発酵が早いと薄っぺらな酒になるのだそう)。
ひんやりとした酒蔵に入ると、「なるほど、江戸時代から続く日本酒の寒造りというのは、こういう事なんだな」と感じます。
そして酒蔵の一番奥では、しぼったばかりの「葉山おろし」をタンクから直接ひしゃくで汲み上げ、試飲しておりました。
いくら生酒・原酒と言っても、瓶に詰められて店頭に並ぶものとはフレッシュ感が異なります…たぶんね。なんせ俺は「取材で来た」という事と「車で来た&このあとも用事がある」ということで、一滴も飲めない状態なので、こちらで試飲することはできませんでした。
私は思うのです。
お酒が好きだからこそ、目の前に美味しいのがあるのに飲めないこの悔しさというか苦痛。
いっそお酒が嫌いならば、こういう取材も苦痛じゃないと思うのですが、酒嫌いならあんなコーナーやっていないな。

最初説明を来た部屋に戻ると、「泡汁」が用意されておりました。
この泡汁というのは、酒蔵でしか味わえないお汁。というのも、もろみが発酵したときにでる泡(炭酸ガスがでるために泡が出る)を泡消し機がドンドン消してくれるのですが、その際にタンクの壁一面に泡が残る。その泡(の乾いて固まった物というのが正解か?)と薄口醤油、豆腐、しいたけを入れたすまし汁が泡汁なんだそう。
同じ発酵系のためか、お味噌とか入っているような芳醇な香りと味がするすまし汁でした。
またテーブルには試飲用として、「改良信交 しぼりたて特別純米生原酒 あら玉」「しぼりたて本醸造生原酒 葉山おろし」が用意されておりました。でもよく見るとテーブルによって若干違うようで、「出羽燦々 純米吟醸 谷地のあらばしり」も後ほどどっかのテーブルから廻ってきていましたね。
葉山おろしを飲んだ方曰く、「これは大好きで毎日のように飲んでいるんだけど、さっきの搾りたてを飲んじゃうとな〜」。
本日飲めない(飲んでいない)私は頷くしかないんですけどね。
また酒の肴として、山形名物の玉こんにゃく、青菜漬け、それとは別に酒粕で作ったクッキーと飴などが用意されており、私はそちらを頂いて、早々に会場を後にしました。飲めない人が酒飲み会場にいてもね〜。

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