市内循環バスのバス停(フローラ寒河江)

現在寒河江市内では、平成28年1月27日〜11月30日の期間で循環バスの実証実験運行をしています・・・が、結構すれ違うけど今まで乗っている人を見たことありません。もしかしたら私が見ていない時間が満員かも知れませんが。
ただ、この「実証実験」というのが、どうもひっかかります。
循環バスに限らずですが、自治体が何かをはじめると、利用者が少数であっても「利用者があった」「地域の足になった」といい、そのまま継続(循環バスの場合なら本運行)される場合が多々あります。市長は選挙で選ばれると言うこともあるのかも知れませんが、基本的に自治体は撤退戦は得意ではないのです。
もちろん、どれぐらいの需要があるかを確かめる為の「実証実験」ですので、そのまま本運行されること自体は普通の流れです。
ただ、何人乗る予定だったか?と聞くと「いや〜・・・。」なんて言うこともよく聞く話です(あくまで一般論です。寒河江市に私が聞いたわけではありませんので)。例えばコンビニを立地する時は交通量や付近の住民の数などしっかり調査しますよね。特にセブンイレブンは厳格だそうです。
1日何人運ぶ予定だったかが明確でないと、評価はできません。
実験と言うからには、これならば成功、これならば失敗という結果・線引きが必ずあって当然です。それが満たされたかどうかも検証しないまま、実証実験したら乗る人いたから本運行しますでは、ただ単にバスを走らせたかっただけになります。
もちろん採算がとれなければ廃止に、なんて言いません。採算がとれるならば民間にやってもらうべきで、それでは交通弱者が生まれるので、行政がやっているわけですしね。
ただ、本運行するにしても、これだけの利用者が居て、これだけの赤字が出るけれども本運行するというのと、実証実験した。そのうち利用者も増えるだろうし認知度も上がるだろうから本運行するというのとでは、結果は同じ本運行であっても天と地ほどの差があります。
そもそも寒河江市の場合、循環バスではお金がかかりすぎるからとデマンド型タクシーを導入しました。現在も運行されており、走るエリア・ルートは違うとは言え、さらに循環バスです。
予算書を見ると
市内循環型公共交通実証運行事業 9,393,000円(循環バス)
デマンド型公共交通運行事業 9,034,000円(デマンドタクシー)
両事業とも1,000万円弱の予算がかかっております。寒河江市全体の予算からすればそこまで大きな数字ではないかも知れません。だからこそ、なおざりに本運行へ進めずにしっかり検証して頂きたいです。
私が思うにですが、この循環バスをはじめる前に「利用者が○○人以下ならやめます、それ以上なら本運行します」とゴールを宣言すると良かったんじゃなかったのでしょうかね?
だと循環バスをこのまま走らせて欲しいと思う人や地区ではさかんに声がけするでしょうし、みんな気にとめると思うんですよね。

いいね!・フォローで応援宜しくお願いします。