昨日読んだWedgeInfinityの記事
「シルバー民主主義」を言い訳に、将来世代に莫大なツケを回す日本
「シルバー民主主義」を言い訳に、将来世代に莫大なツケを回す日本 『シルバー民主主義の政治経済学』 Wedge ONLINE(ウェッジ・オンライン)
高齢者を支える現役世代の負担が重くなると盛んに報じられてきた。高齢者人口の増加にともない、選挙で大きな影響をもつ層として高齢者の意向が通りやすくなっているので…
(以下引用)読者の皆さんは、日常生活に精一杯でなかなか政治や財政赤字のことまで考える余裕はないと思います。しかも、巷ではインフレや経済成長によって痛みを感じることなく財政健全化が可能だという主張が流布され、安倍内閣もそれに乗っかっています。仮にそれが本当だとしても、受益負担の構造改革を避けていては世代間格差の解消は不可能です。現在の我々の生活が成り立っているのは、将来世代へツケを回し、政府の借金で賄っているということをしっかり認識する必要があります。また、現役世代の方々は、高齢世代に比べ、被害者意識を持つ傾向があります。しかし、将来世代から見えればどちらも加害者なんです。ただ、世代間のそうした対立は何も建設的な結果を生みません。そうではなくて、今後の日本の財政や社会保障、社会情勢がどうすれば良くなるかということに視点を置き換え、現状の生活だけでなく、もう少し将来の日本や子供たちの未来について考えていただければと思います。(引用ここまで)
財政法(http://www.houko.com/00/01/S22/034.HTM)の第4条にはこう書かれております。
国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。
また、地方財政法(http://www.houko.com/00/01/S23/109.HTM)の第5条にはこう書いてあります。
地方公共団体の歳出は、地方債以外の歳入をもって、その財源としなければならない。
どちらを読んでも「借金(公債)はよほどの理由がない限りダメ(原則不発行)よ」と。
しかしながら国がそれを破り、毎年特例法を可決させ、1000兆円以上の赤字国債があることは皆さんご存じの通りです。
赤字公債は今使うお金が足りないためにする借金。家計で言うなら「生活費が足りないから借りるお金」ですので、将来世代が負担だけを背負って返却していくことになります。(建設公債の場合は、道路など今だけではなく将来世代も使うものを作るためのお金なので、「負担”だけ”ではない」ので、一旦議論から外しております。借金には変わりないんですがね)。
ここまで話をすると、「国債の保有者内訳は、国内の金融機関や日銀がほとんどで、海外からの借り入れは6%にも満たないから問題ない」「日本は海外に資産をたくさん持つ世界最大の債権国だからこの程度の公債は問題ない」「日本の国債は円建てだから問題ない」と、まあこの3つぐらいで反論されるかと思います。確かにそうですので、この借金によってギリシャのように国がつぶれるような騒ぎにはならないでしょう。
つぶれないと言うだけで、やっぱり借金は借金。返さなくちゃいけないし、そもそもこれだけ借金があるなら本来お金を使えるところ・使いたいところにも使えなくなり、どんどん緊縮していくのは火を見るよりも明らか。
「やれることがやれなくなる」これは間違いなく「ツケを廻している」のではないのでしょうか?