これまで何度か準備はしていたものの、議員になってはじめて、しかも1日で2回も本会議場での「討論」を行いました。
その記事が今日の山形新聞2面に掲載してありました。
案件は議員の報酬と定数の削減について。(かなりはしょりますが、それでもだいぶ長文です)
寒河江市は現在18名で県内他市と比べても少ない方(寒河江市より人口が少ない市でも18人がほとんど)ですが、今回定数を2削減し次回の選挙より定数が16名となり、上山市の15名に次いで少ない定数となります。
議員定数は議会の役割を果たすために一定の議員数が必要(市の事業のチェック機関)ですが、地方議会の議員定数の法定上限値は撤廃され、全ての市民が納得する基準は現在のところなく、何人の議員定数が妥当なのかという客観的根拠は全くない状態。
そこで議会改革検討委員会が37回会議をし(内容はこの案件だけではないですが)、山大の教授などをお呼びしての研修会なども行い、結果「定数2減」が過半数となりました。
現在は「自分達の集落から議員1人はだしておかないと情報は上がらないし降りてもこない」という時代ではないこと、議会費は歳出全体の1%程度とは言え何らかの形での削減が求められていることなど。
ただ私としては一番大きい理由としては「議員の顔が見えない」「何活動しているのかわからない」という市民の声が多々聞こえたことです。
市民が本当に求めているのは、財政的見地から見た報酬の削減や定数の削減ではなく、この意見に集約されていると思いました。中には「議員の数を半分にし、報酬倍にしてもいいので全員専業にしてほしい」という声さえ(しかも複数)ありました。
それらの声をうけ、私は議員の定数削減に「賛成」の立場で討論を行いました。
2名減というのは今よりも狭き門となるわけですが、そのことにより、各議員がそれぞれ今以上に考え行動し、会派や個人として情報を発信して住民に活動をしっかりと伝え、一層の研鑽に努めれば、おのずと議員の顔と活動が見えるようになり、議会は活性化をすると考えるためです。
また今回の選挙(といってももう3年以上前になるわけですが)で「議員報酬の削減」を掲げた(なかにはそれが唯一の公約だった方も)方2名からは「議員報酬削減」の提案がなされ、それについては「反対」の立場で討論を行いました。
寒河江市の市議会議員は現在月額36万円の議員報酬を頂いております。
金額だけ聞くと36万円って高額ですよね。
私もサラリーマン時代から比べると約10万円ほど多いです。
しかしながら会社はお給料の約2倍のお金を従業員には支払っております。
目に見えないだけで、例えば健康保険や厚生年金などといった会社負担の社会保険料や各種手当、その他交通費等の経費など、様々な費用がかかっているためです。これらの諸経費を全て36万円の議員報酬から出しているので、実際手元に残るお金は10万円高いはずなのにサラリーマン時代よりもぐっと下がっております。(なので議員活動に支障が出ないような単発のアルバイトなどをやっているわけですが)
また私に限らず議員はふだんからあちこちに顔を出すのが仕事みたいなところもあります(そうやって皆さんの意見を伺うわけですから)ので、日常的に支出があります。
その他、私は結構出している方だと思いますが、「市政報告・後援会だより」等の発行にかかるお金も全て報酬から捻出しております。
議員活動を行う上で様々なところに顔を出せば出すほど経費がかかりますし、自分自身の活動を皆さんに知って頂くための市政報告書などを出せば出すほど経費がかかります。
どこにも顔を出さず何もしなければ議員報酬は多く手元に残り、議員活動を頑張れば頑張るほど手元に残る報酬は減るという矛盾もあります。

高い報酬を頂くことが議員を志した理由ではありません。
しかしながらサラリーマンと議員を両方経験した自分だからよくわかりますが、寒河江市の議員報酬を削減すること(市によって違いますので、多い少ないは一概に言えませんが)は次代を担う若年層や働き盛りの世代がさらに少なくなることや議員の活動が今以上に制限されることにつながると考え、この件については反対をいたしました。

ただ一番心配なのは、「いい政治家・理想を持った人」=「選挙で勝つ人」が必ずしも一致しないということ。
例えば若くてやる気のある、能力ある人が一大決心そして選挙に臨んでも、必ずしもいい結果が出るとは限りません。
なので定数削減には最後の最後まで悩みました。
私は私の討論通り、活動の見える、顔の見える議員として活動を行い、時代にあった提案提言を行っていきたいと思いますので、今後も皆さんいろいろと教えて下さいね。

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